ネタバレ注意ね。
1977年に公開されたこの映画、『HOUSE ハウス』は、大林宣彦監督の初監督作品なんだけど、いやぁ…とにかく独特すぎるのよ!
当時友達と観に行ったのを覚えてるわ。懐かしいわねぇ。
あの頃はホラー映画ってもっとシリアスなものが多かったんだけど、この映画は怖いのに、コミカルというかファンタジーというか、とにかく不思議な感覚だったのよね。
今観たら、ちょっと笑っちゃうところも多いんだけど、当時はけっこう衝撃的だったのよ。
まず、ストーリーは7人の少女が夏休みに訪れた屋敷で次々と怪奇現象に襲われるって設定なの。
これだけ聞くと、いかにも恐ろしいスプラッターホラーかと思うでしょ?
少女たちは、次々と殺されていくんだけど、その死に方がまた「ええーー!」ってコントみたいな感じ。
本当だったら残酷なんだけど、演出がもうユニークすぎて怖いのか笑えるのかわからなくなるのよ。
例えば、登場人物がピアノに吸い込まれていくシーンなんて、今観たら完全にコント扱いよね。
でも、当時は邦画の技術ではあのシュールな演出が新鮮で、ある意味「すごいな」と感じたわよ。
逆に今の技術だと演出的にあのおドロおドロした恐怖は出ないと思うの。
ほら、昔のお化け屋敷って偽物ぽさが否めないのに怖かったじゃない?そんな感じよ。
映画全体がまるで幻想的な絵本の悪夢を見ているような感じで、現実離れした演出やカメラワークも独特。
これ、大林監督が持つ独特の世界観が凝縮されてるのよね。
技術的には当時の邦画としてはかなり斬新なことをやってたし、ホラー映画としてだけでなく、美術的にも評価される作品だったと思うわ。
あと、池上季実子さんの美しさと大場久美子さんのかわいさ、そして神保美喜さんの格好良さは際立ってたわ。
そして昭和らしい演技がノスタルジックを感じるわ(笑) いや、ほんと。
結局、あたし、この映画2回観に行ったのよ!どこかクセになる感じがあって、また観たくなっちゃうのよね。
【House】の他にも大林監督の映画は【転校生】や【ねらわれた学園】や【時をかける少女】や【さびしんぼう】は見に行った後もテレビで放映された時に録画して、何度も繰り返し見たわね。
特にねらわれた学園は大好きで、台本まで書いてしまったくらいよ。
だけど大林監督の後半の作品はさっぱり見てないのよね。なぜかしら。
あたしがホラー好きのせいよね。
アイドルを起用したホラー映画って当時はほんと新鮮というか衝撃だったわけよ。
今でこそホラー映画にアイドルが主演で出るのは普通でしょうけど。
大場久美子さんのわりとファンだったから、あんなかわいくてひ弱そうな女の子が恐ろしい目に合うってのが子供心にかなりショックだったわけね。
それが大林監督の大成功の結果なんだけどもね(笑)
また映画館で観たくなってきたわねぇ。